10本のセンと適応症状

 タイ医学では、それぞれのセンごとにどんな症状の場合に、このライン上を施術するか、以下のように定められている。10本のセンも左右で呼び方が違い、ラインとしては6本ということになる。一般的にタイマッサージをリラクゼーション目的で行う場合には、特にこれらを分けて施術することはあまりないが、 治療目的で行なう場合には、これらのセンを用途別に使い分けることになる。

■セン・スマナ(Sen Summana)
[場所] (中央)舌先〜喉〜胸〜みぞおち
※このラインはヨーガでいうスシュムナ・ナーディーに近い
[適応症状] ぜんそく、気管支炎、胸部の痛み、吐き気、風邪、咳、喉の疾患、腹痛、躁病、心臓病、横隔膜のけいれん、上半身のマヒ、消化器系疾患、白昼夢など

■セン・イッタ(Sen Ittha)
[場所] (左)左の鼻孔〜頭頂部〜首〜背中1stライン〜臀部〜脚外側3rdライン〜膝〜脚内側1stライン〜腹部〜へそ左横のポイント(セン・ピンカラの反対側)
※このラインはヨーガでいうイダナーディー、中国医学の膀胱経の一部に近い
[適応症状]鼻の不快感、副鼻孔疾患、頭痛、首こり、背中の痛み、風邪、膝の痛み、貧乏ゆすり、泌尿器官疾患、腹痛など

■セン・ピンカラ(Sen Pingkhala)
[場所] (右)右の鼻孔〜頭頂部〜首〜背中1stライン〜臀部〜脚外側3rdライン〜膝〜脚内側1stライン〜腹部〜へそ右横のポイント(セン・イッタの反対側)
※このラインはヨーガでいうピンカラナーディー、中国医学の膀胱経の一部に近い
[適応症状]鼻の不快感、副鼻孔疾患、頭痛、首こり、背中の痛み、風邪、膝の痛み、貧乏ゆすり、泌尿器官疾患、腹痛、および肝臓疾患、胆のう疾患など

■セン・カラタリ(Sen kalayhari)
[場所](上)へそ〜腹部〜胸部〜両肩〜両腕内側〜手〜指関節〜指先
(下)へそ〜鼠経部〜両脚内側2ndライン〜足〜足底ポイント3〜足指先
[適応症状]消化器系疾患、消化不良、背中の痛み、背骨の痛み、腕の痛み、腕のマヒ、脚の痛み、脚のマヒ、膝の痛み、指の関節炎、胸の痛み、ヘルニア、てんかん、卒中、精神分裂症、ヒステリー、精神障害、不整脈、狭心症、リウマチ性心臓病、静脈炎、黄疸、百日咳など

■セン・サハサランシ(Sen Sahatsarangsi)
[場所](左)左目〜喉〜胸部左側〜腹部左側〜脚外側1stライン〜足底〜脚内側1stライン〜鼠経部〜へそ下ポイント
※このラインは中国医学の胃経の一部に近い(セン・タワリの反対側)
[適応症状] 顔面マヒ、歯痛、喉の痛み、目の充血、目の腫れ、白内障、目の機能障害、胸の痛み、胃腸病、泌尿器系疾患、発熱、脚のマヒ、脚のしびれ、膝関節痛、ヘルニアなど

■セン・タワリ(Sen Thawari)
[場所](右)右目〜喉〜胸部右側〜腹部右側〜脚外側1stライン〜足底〜脚内側1stライン〜鼠経部〜へそ下ポイント
※このラインは中国医学の胃経の一部に近い(セン・サハサランシの反対側)
[適応症状]顔面マヒ、歯痛、喉の痛み、目の充血、目の腫れ、白内障、目の機能障害、胸の痛み、胃腸病、泌尿器系疾患、発熱、脚のマヒ、脚のしびれ、膝関節痛、ヘルニアおよび黄疸、虫垂炎など

■セン・ラウサン(Sen Lawusang)
[場所](左)左耳〜喉の左側〜胸部左側〜乳首左側〜みぞおち
※(セン・ウランガの反対側)
[適応] 耳の疾患、難聴、耳鳴り、咳、顔面マヒ、歯痛、胸の痛み、胃腸障害など

■セン・ウランガ(Sen Uragka)
[場所] (右)右耳〜喉の右側〜胸部右側〜乳首右側〜みぞおち
※(セン・ラウサンの反対側)
[適応症状]耳の疾患、難聴、耳鳴り、咳、顔面マヒ、歯痛、胸の痛み、胃腸障害および不眠症、皮膚下のかゆみなど

■セン・ナンタクラワット(Sen Nathakrawat)
・セン・シキ二(Sen Sikhini)     
[場所] へそ〜尿道〜尿道口
・セン・スクマン(Sen Sukhumang)
[場所] へそ〜結腸〜肛門
[適応症状]ヘルニア、頻尿、不妊症、生理不順、性的不能、早漏、尿閉、下痢、腹痛など

■セン・キチャナ(Sen Khitchanna)
・セン・ピタクン(Sen Pitakun)
[場所](男性)へそ〜陰茎
・セン.キチャ(Sen Kitcha)
[場所](女性)へそ〜子宮〜膣
[適応症状]ヘルニア、頻尿、不妊症、生理不順、性的不能、早漏、尿閉、下痢、腹痛および性的衝動の安定


「気」「プラーナ」はやはり存在する

 「気」とか「プラーナ」いう生命エネルギーは何だろう。うさんくさいものだと感じる方にもう少し詳しく説明しよう。「気」「プラーナ」は波動に現れる。波動というのは、つまり、振動のことだ。分子レベルにおいては、地球上の万物にはそれぞれある一定の振動があるということ。もちろん非常に細かい振動であるために目には見えない。しかし分子レベルでは振動を持っているのだ。そこいら辺の石ころにも、植物にも、人間にも波動がある。 たとえば、クォーツ時計というのがある。水晶時計のことだ。これは、電圧をかけると一定の振動が現れるしくみでできている。人体の波動に最も近い波動を持った水晶を利用して現在クォーツ時計が主流になっている。「気」の存在はすでに確認されているのだ。
 

タイマッサージの基本理論(プラーナとセン)

 タイ古式マッサージは、人体に「セン」と呼ばれるエネルギーラインが流れているという考え方の上に成り立っている。このセンは目に見えないもので、解剖学上確かめることはできない。このエネルギーラインの考え方は、古代インド医学(アーユルヴェータ)にも存在している。タイマッサージが、アーユルヴェーダの影響を受けていることはこのことからも明らかだ。 中国の経路にもこのようなエネルギーラインが存在する。これらは似通っていますが決して一致はしない。目には見えないけれども、確実に作用する力。それこそが不可思議なエネルギーであり、それが「気」である。東洋医学全般にこのような「気」の流れる道があるとされ、まさにタイ古式マッサージも東洋医学のひとつなのである。
 人間は、自分を取り巻く宇宙エネルギーと常にバランスを保ちながら、肉体や精神を維持している。呼吸によって吸収された空気や食事によって吸収された食物は、人体に入ってから生命エネルギー(プラーナ/気)に変わり、エネルギーラインを通 って全身に供給される。つまり、エネルギーラインは、自分と宇宙エネルギーを結ぶ掛け橋の役割をしているのだ。エネルギーラインは、10本のセンのほか、網の目状にめぐる気道72000本のナーディーを加えて「2番目の皮膚」「2番目の身体」として人体を形成している。たとえば、人間が具合が悪いという状態は、生命エネルギー(プラーナ)の供給が妨害され、不足した状態と考えられる。そこで、マッサージによってエネルギーラインに刺激を与え、生命エネルギー(プラーナ)の流れを正常にしていくというわけ。
 プラ−ナとは、サンスクリット語で「古い伝説」という意味。ヒンズー教の教えで神々を讃える内容のこと。インド医学では、体内に宿るエネルギーのことをこう呼ぶ。それは大きな活力を持ち、ときに激しく運動するというもの。このプラ−ナが渦巻きのように凝縮した場所をチャクラという。チャクラは輪とか車輪というサンスクリット語で、「意識エネルギーの中心」という意味。大脳から脊椎基底部の7ヵ所に存在する。チャクラは車輪に例えると、人間の生命は7つの車輪によって走る車ということになる。すべての車輪が絶えず回転し、人の生命を制御し進展させているという考え方だ。
 タイマッサージでは、エネルギーラインの中でも特に重要とされる10本の全身のセンを刺激するようにして施術を行う。「セン」というエネルギーラインの存在自体は、解剖学上確認できないが、現代では、「気」や「プラ−ナ」の存在も明らかになってきている。その存在は、波動という形で確認できる。

タイマッサージの歴史

 タイには、今から2500年程前に、仏教の僧侶たちがインドからタイに移り住む形で、仏教が伝来したが、マッサージの技術もこれと同時に伝わった。その後、1292年に当時の国王ラマ・カムヘン王(Rama Khamheng)によって小乗仏教の一派であったテラヴァータ仏教が国教として定められ、タイ医学は仏教との深いかかわり合いを持ちながら、ワットと呼ばれる寺院で保護されながら発展していくことになる。
 タイは仏教の国として知られているが、当時は、もちろん、テレビや新聞もなく、「ワット」と呼ばれるタイの仏教寺院が、庶民のコミュニケーションの中心地だった。「ワット」は仏教の教えを学ぶ場であるのと同時に、マッサージ法を学ぶ場でもあったのだ。西洋医学が流入する以前には、病気の家族を手当てするために、人々は僧侶にマッサージの手法を相談して治療を行っていたのだ。こうして長い年月をかけて母から子へ、師匠から弟子たちへと口頭で伝えられ、数百年も病気の治療法として、臨床的に実践されながら、タイのマッサージは発展した。
当時の医学書はヤシの葉に記され、仏教の経典のように大切なものとして、当時アユタヤ王朝に保管されていたが、1767年のビルマ軍の侵攻によって壊滅に追い込まれた。医学書のみならず、経典や政府の記録までもが、ほとんど全て失われてしまった。このため17世紀以前の資料は現存していない。
 その後、タイ国王ラマ3世によって、1837年にわずかに残った医学書はバンコクのワット・ポーで石碑に刻まれ、よみがえることになった。これらの記録には、人体を流れるエネルギーライン「セン」が描かれ、前面 図、背面図合わせて60枚の石碑に刻みこまれた。これらの歴史的資料は、現在でもワット・ポー(プラ・チェトゥフォン王立寺院)の敷地内の壁にはめ込まれ、私たちも目にすることができる。
このようにタイマッサージは、仏教と深い関係を持ちながら発展してきた。マッサージをする前に「ワーイ」と呼ばれる合掌を行い、健康と幸せに祈りを捧げるが、これも寺院で発展を遂げた名残なのである。そこには、ただ気持が良くなり、健康になるだけでなく、相手を思いやるという仏教の教えが込められている。
 仏教の教えの中で、「マッサージは4つの心で行え。」とある。その4つとは、親切心(loving kindness)、哀れみ(compassion)、他人の身になって喜ぶ(vicarious joy)、心の平静(equanimity)、です。タイでは、こういった奉仕の精神が仏教を通 して教えられ、こういった背景の中でタイ医学は営利主義から守られてきたのだ。こういった理由から、タイマッサージは仏教の寺院の行事として、社会奉仕の一環として行われてきたものなのである。しかし、西洋医学の進歩と反比例に、寺院の役割からは、健康面の役割は次第になくなり、タイマッサージは暗黒の時代をさまよい続けた。しかし、今日世界的に東洋医学が見直され、タイ国内においても、「タイマッサージリバイバルプロジェクト」がおこり、マッサージは健康に非常に効果的な方法として、西洋医学との両立が考えられるようになった。21世紀を迎え、新たなタイ医学への取り組みが始まったばかりなのである。

タイマッサージの誕生

 タイマッサージの起源は、今から2500年前にさかのぼる。歴史上のタイマッサージの創始者は、シバコというインドから来た医師である。他にも、シバコ・コマラパ、ジバカ・クーマーラバッチャ、耆婆、Shivaga Komarpajなどの呼び方があるが、ここではシバコと呼ぶ。彼は、ブッダと交流があった人物で、「サンガ」というブッダを中心とした仏教僧集団の筆頭医師であった。「医学の祖」とも言われ、タイマッサージを霊感によって導き出したと言われている。他にも、ハーブやミネラルに備わっている癒しの力をも発見した。地球上の草木にはすべて効能があり、約に立たないものはひとつもないということである。
 仏教教典によると、シバコは、ブッダの主治医であり「四部律」には、彼に関するエピソードが6つ書かれている。簡単に紹介しよう。シバコの最初の治療は11年間も頭痛を患っていた患者の鼻に酥(バター)で煮た薬を注ぎそれを吐き出させて治したという話。第2は痔で困っていたビンビサーラ王を湯で満たした鉄槽の中に座らせて眠らせ、患部を切り取って消毒して完治させた話。第3の治療は、柱に縛った子供の腹を刀で開き、腸捻転(ちょうねんてん)を治し縫合した話。第4は、脳手術。頭痛で悩んでいる患者に多量の塩分を含んだ食事の後、酒を飲ませて酔わせ、頭骨を刀で開いて脳を取り出し、酥(バター)と蜜で脳をよく洗い縫合して頭痛を治した話。第5も頭痛治療で薬嫌いの王に薬を与える話。第6は、数日間に渡ってブッダの中に満たされていた悪い体液を香や塗油、水浴などで治した話。このようにシバコ(耆婆)の医療技術は今日でも通用するほど高いもので当時の仏教医学のレベルの高さをうかがうことができる。
 身体のいろいろな部分が痛かったり、不快に思ったりする時、人間は本能的に触ったり、こすったり、揉んだりする。そして無意識に行われるそういった行動は、人間の進化にまでさかのぼることができるの。人間だけでなく、多くのほ乳類は、彼ら自身で手足をこすったり、傷をなめたりしている。ただ、私たち人間は、長い年月の中で、これらの行動を体系づけたり、記憶したりすることによって、現在のマッサージが発展してきた。
 マッサージについての記述が歴史上出現するのは、今から5000年以上前にさかのぼる。タイには中国の黄皇帝(Huang-Ti)の時代に伝えられたという歴史的な記録もあります。紀元前1800年頃のインドの文献アーユルヴェータには、身体をいやし、丈夫にする方法として記されている。このようなマッサージに関する記述は、世界中でそれぞれの文化や医学的な参考文献と絡み合って、数多く存在している。聖書にも、このような表記は多く見られ、有名なものでは、病気を治す方法として「横になって手をかざす(laying-on-of hands)」というものがある。

タイ衛生省によるタイ古式マッサージの効能

タイ政府(衛生省)が公表している効果には、単に「凝りをほぐす」だけではない。美容効果や精神面にまで言及しているのが特徴的だ。

■器官系
胃弱・慢性胃炎・便秘・下痢・食欲不振・体力増強・老化防止・風邪の予防・高血圧・低血圧・貧血・血行障害・冷え性・生理不順・不妊症・ぜんそく・アレルギー

■体の凝り、疲れや痛み
筋肉痛・腰痛・肩こり・眼精疲労・首や背中の凝り・リウマチ・膝の痛み・足のつり・足の疲れ凝り・疲れによる全身のだるさ

■美容系
肥満防止・太りすぎ・お腹を引っ込める・腹部の贅肉をとる・ウエストラインを美しくする ・足のむくみをとる・脚の線を美しくする・ 肌の新陳代謝促進・しわの減少

■精神系
不眠症・ヒステリー・興奮を静める・イライラの解放

タイマッサージの実験

 タイマッサージの場合、前半1時間くらいは、脚ばかりを徹底的にもみほぐすのが特徴だが、ここに秘密があった。脚には自律神経につながるスイッチが多く点在している。脚をもむことで自律神経にまで影響を与えることができるのだ。つまり、タイマッサージは懲りをほぐすだけでなく、体調を良くしてくれるということになる。
 タイマッサージが自律神経に影響を与えることを立証したこんな実験がある。2000年にNHKで特集された「タイの伝統マッサージが足にこだわるわけ!」という番組で特集された実験を紹介しよう。被験者は前の晩に徹夜をして疲れている。血行が悪くなっているために血圧が通常よりも高くなっていて、皮膚の表面温度が下がっている状態である。これに対し、脚のマッサージと肩のマッサージを同じ時間で、どれだけ肉体に変化が生じたのかを医療機器で計測して比較するという実験をした。まずタイマッサージの手法で、足裏〜太ももまでの部分を30分間マッサージした。次に同じ時間だけ肩をマッサージした。これらをそれぞれサーモグラフィーで体温を測り、血圧を測定した。脚のマッサージのほうは、脚だけではなく、上半身全体が赤くなっていた。これは、上半身全体の温度が上昇したことを示している。血圧に関しても、正常値にまで下がっていた。肩のマッサージでは、肩の部分の温度がわずかに上昇しただけで血圧にも大きな変化はみられなかった。つまり、タイマッサージの特徴でもある脚を丹念にもみほぐすことで、自律神経に働きかけ、全身に良い効果をもたらすことが、この実験で科学的に立証されたわけだ。
 この実験では、脚の筋肉の中でも大腿四頭筋と呼ばれる太ももの前面にある大きな筋肉を特にマッサージしたのだが、脚の大きな筋肉には、自律神経が脳にある自律神経の中枢に働きかけるための特殊なスイッチがいくつもあるということである。実験ではマッサージがスイッチに刺激を与え、それが信号となって脳に送られたというわけ。人間には自律神経という神経が全身に網の目のように張り巡らされているが、この自律神経というのは内蔵や血液、ホルモン、免疫をつかさどっている神経で、自分の意志ではコントロール不可能だ。手足の筋肉などは自分の意志によるものだが、これをコントロールするのは他の神経系。身体が弱っていると、この自律神経の動きも緩慢になる。
 自律神経に影響を与えるっていうことは、とにかく身体にいい。自律神経は、私たちの生命維持に欠かせない役割を果たしている。たとえば、私たちが走ったとき、心臓がバクバクする。食事をすれば勝手に胃腸が動く。自律神経が正常に機能しないと何かを食べても胃腸が正常に動かない。食物の栄養も吸収されなくなってしまうだけでなく、胃腸もさらに悪化する。こんな風に内臓が勝手に機能してくれているのは自律神経の働きである。頭(大脳)で考えるわけではなく、自律神経が内臓を動かしたり休ませたりしている。それだけじゃない。自律神経は、免疫機能やホルモンについても司っている。空気中には目に見えない細菌がうようよしている。息をするときに私たちは空気と一緒に細菌も吸い込んでいる。それでも身体が腐らないのは、免疫機能があるからだ。リンパや白血球が細菌を食べていれるから身体を保つことができる。免疫力が低下すると風邪をひきやすくなってしまうし、病気も治らないということになる。自律神経が活発に働けば、免疫機能も活発になり、病気になりにくい健康な身体になる。ホルモンとは、体内の特定の組織または器官で生産され、直接体液中に分泌されて運ばれ、特定の組織や器官の活動をきわめて微量で調節する生理的物質の総称だが、たとえば、エストロゲンなどの女性ホルモンが活発に分泌されると、女性らしい体型になったり、肌にはりが出たり、つややかになったりする。逆に女性ホルモンのバランスが崩れると生理不順を招いてしまう。先ほどの実験では、脚のマッサージによって自律神経が正常化されたと解釈できるわけだ。

タイマッサージを知る

 タイ古式マッサージは、「世界で一番気持ちいいマッサージ」とも呼ばれている。 約2時間から3時間かけて全身の施術を行なう。クイックマッサージくらいしか縁のない忙しい人にとってみれば異常に長い時間に思うが、受けたことのある人は「あっという間だ」と口をそろえる。技の数はとても多く、按摩や指圧によく似た手法から、アクロバット的な体勢で行うストレッチ技までが含まれ、上手く組み立てられている。ひととおりの技を行うとまる1日かかるほどある。実際にはクライアントの身体状況を確認した上で、適切な技を選択しながら、施術を行う。数百年の年月をかけて、タイで仏教と共に発展してきた施術法なので、愛と慈悲の心をもって施術することを大切にしているのが特徴だ。
 タイ古式マッサージは、まず足裏を施術することから始まる。まずは、足裏を十分に施術し、筋肉、血管、神経を刺激し、血液の循環を促す。そうすることで、老廃物も一緒に洗い流され、きれいな血液によって酸素も補給されるわけだ。血液の循環が悪くなると、疲労がたまり体調は次第に狂ってくる。足は「第二の心臓」と呼ばれるが、筋肉の3分の2は足にあって、心臓から送り出された血液を再び心臓へ送り返すポンプの役割を果たしているからである。通常でも、足部分の血圧は上半身の血圧の10分の1程度しかないから、心臓からいちばん遠い足には、血液がうまく循環していない。足の裏や甲には、自律神経など全身をコントロールする神経が集中しているから、この足の裏と甲の反射区を刺激することで体調を整え、自分自身の力で健康を維持させることができる。
 次に、脚全体をエネルギーライン(セン)に沿って圧迫する。母子(親指)の圧迫の後、手掌の圧迫というように、脚にある6本のセンを何度も往復しながら圧迫していく。「気」の流れを促し、血液やリンパの循環も同時に促す。血液は血管の中を巡っているが、圧迫によって細胞内の老廃物を毛細血管へと意図的に押し出しているのだ。通常、脚部分の施術で約1時間をかける。これがタイマッサージのひとつの特徴とも言える。
 その後、腕や腹部、腰、背中、肩、首、時には顔や頭などの施術を行いながら、全身を温めていく。身体が温まったら、ストレッチ技を行なっていく。 ストレッチ技もとてもアクロバティックな姿勢で行うのがタイマッサージらしいところ。プロレス技かと思うような複雑な技である。実はこれ施術者も無理のない姿勢で疲れないのが、また素晴らしさでもある。

calendar
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< September 2018 >>
sponsored links
selected entries
categories
archives
recent comment
recent trackback
recommend
recommend
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM